
自分の店は持たず、輸入雑貨の古物商をしている主人公、井之頭吾郎。彼曰く「男は基本的に体ひとつでいたい。」これだけを訊くと、チャンドラーの小説にでてくるようなハードボイルドなキャラクターのように思える。
彼の入る店は、敷居の高そうな高級店とは逆の商店街に並んであるようなどこにでもある店である。俗にいうところのB級グルメなのだ。そういう店に1人で入り食べる楽しみを満喫するわけだが、他所の食べ物を扱う漫画との最大の違いとしては、凝りすぎたリアクションがないことだ。シンプルで、一見わかりやすい表現に思えるがそれが不思議とこの作品にマッチして独特の空気を出している。
そんな1人飯を楽しむなかにも、店に入りそこねて商店街を抜けてしまい他人の目を気にしてしまったり、店に入ると周りのお客さんを確認したりと、「ああ、これはあるな」と私たちが日常してしまいがちのことが自然と存在してあるのが、この作品が人をひきつける要因の1つではないだろうか。
この作品を読むと、近くにあるんだけど一度も入ったことのないあまりさえない店に入りたくなる。そういう気持ちにさせてくる漫画である。
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留学先のESLなどで英文法の教科書として使われているエイザーシリーズ。あまり使っているという人は訊かないのだが非常に良書だ。
アメリカで出版された英文法の教科書を邦訳したものなので本格的に取り組みたい人にオススメである。本書は練習問題が中心となっているので、手を動かすことで英文法を血と骨になることでしょう。もちろん解説もわかりやすい。
中学英語を一通り理解している人は中級編から、忘れてしまったという人は初級編から戻って勉強しなおせば、TOEIC、TOFLEの文法パートは楽になるでしょう。
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課題のレポートのために読んだ本なのだが、なかなか面白かった。
営利を追求する企業やボランティアに重点を置くNPO団体とは違う社会起業家に注目している。地域に密着して、そこにいる人々とともに地域の活性化をすることで、そこに住む人々を自立させたり、便利で心地の良い場所に変えていく新たな価値感である。
株式会社のように株主に還元するわけではなく、そこに住む人々が便利で文化的な生活を送れるようにすることが彼ら社会起業家の地域社会への還元であり、1つの指標であるのだろう。それでありながらも、営利企業のように柔軟で創造性の高く、広いネットワーク構築をしていく利点は忘れずに受け継がれているのが社会起業家である。
社会への新たなアプローチとしてこの職、社会起業家は今後、目が話せない。興味がある人はグラミン銀行に関する本、ウェブページを見てみるとよいかもしれない。
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通訳の人がよく行われるそうなシャドーイングという英語の勉強法であるそうだ。シャドーイングというのは、音声で流れる英文の0.5秒〜1秒後を追いかけるように声に出して読むことで、シャドーイングをおおまかに書かれたサイトを見ることはあるが、どれもしっくりこないという人にオススメ。
英語にある程度は触れている人ならば本書は必要がないかもしれない。得意とはいえない人のために「シャドーイングのための練習」が含まれていて、読まれる英文も中学レベルが理解できればついていけるようになっている。ここまで細かく優しい書籍はそうない。
勉強法は人にあうあわないがどうしても出てくる。シャドーイングを一度試してみてはいかがでしょうか。
| 国家情報戦略 (講談社+α新書) | |
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いまや知らない人のほうが珍しいかもしれない佐藤優氏と元韓国国防省のコウ・ヨンチョル氏の対談本。
佐藤本の代名詞となった「国家の○○」とついた対談本は遠慮させていただいていたのだが、先日、図書館の新刊コーナにおいていた本書をたまにはいいかと手にとってみたのだけど中々の好感触だ。
対談本だけあって、口語表現なのでタイトルに気後れせずに手にとっていただきたいものである。両氏ともインテリジェンスに携わってきただけあって現場の雰囲気を少しぐらいはつかめるような配慮がされている。特に陸軍中野学校あたりは必読である。
同じような境遇にあった2人だからこそできた1冊なのかもしれない。
書評本。それも漫画を中心とした書評である。
当方、結構漫画を読んでいるほうだと思う。膨大に時間はあるが金はない大学生がやることのひとつが漫画雑誌の立ち読みであるからだ。
「よつばと」「GUNSLINGER GIRL」「最終兵器彼女」「働きマン」「闇金ウシジマくん」「皇国の守護者」「ライフ」「もやしもん」「夕凪の街 桜の国」
本書で書かれた書評のうちの1/3〜1/2くらいは読んでいるんじゃないかと思う。
コラムで見られるNHKスペシャルのワーキングプアや格差、フリーターの問題を取り上げている点から、著者がその問題に非常に興味を持っていることがわかる。先日あったNHKスペシャルのワーキングプア第3弾についても、著者のサイトで書かれているので参考までにこちら
本書はあらかじめ、取り上げられた漫画を読まなくともわかるような配慮がされている。主要キャラクターと大筋のストーリー、それを掘り下げたり、身近な事柄に関連付けて説明するのは流石だなと感心させられる。
書評の中で一番印象に残ったのは、「闇金ウシジマくん」である。この漫画を読んだ人はよくわかると思うが、人生を色々と考えさせられる上に半日は鬱状態にいざなう漫画だ。今そこにある現実と、仮想である漫画の橋渡しとなっている書評であったといっていい。私はこの漫画を思い出しながら胸を締め付けられるような感覚に陥る。
書き始めて、ふと思ったが書評を書評するというのはいささか不思議な気分だ。またこういう本も読んでみたいものだ。
魔使いの〜シリーズの第2弾。
「決して暗くなってから読まないこと」

主人公のトムは魔使いの見習い。「魔使い」は魔法使いではありません。呪文を手をかざして唱えたりするわけではありません。常識と先代から蓄積された経験を元に悪霊を排除する職業。
前作を読んでいなくとも、導入部がしっかりしているというのと登場人物が少ないので問題なく読めると思います。もちろん、これを読んだが最後、書店に足を運び、魔使いの弟子も手にとってレジに一直線でしょうけど。
魔使いの弟子の続編となる魔使いの呪いだが、前作では謎多き人物であったトムの師匠である魔使いの過去が明らかとなる。彼の葛藤が後々の伏線になっているので多くは言えないが。
巨大な敵であるベインに立ち向かうトム。悪しき心に囚われてしまったか!?魔女になりかけアリス。魔使い以上に謎が深かったトムの母親の一部がわかる。
子供だけにはもったいない大人だからこそわかるであろう微妙な感情の揺れ動き。また1段、成長したトムを見て勇気をもらいましょう。
次回作でまだ残っている伏線の回収を期待したい。
これがビブリオマニアの生態!?

本好きどころか、マニアの域に達した
5人の女の子たちの日常が面白おかしく書かれた「今日の早川さん」
登場人物のプロフィールはこちら
値段は1000円+taxで漫画としては高い部類と思われるが
オールカラーで紙質よさげなので、妥当な値段といえば値段である。
残念ながら、当方はSFやホラーは門外漢なので
わからないネタ多し。
本書を手に取る人も私と同様の方が多いと思われますが
元ネタを知っていなくとも、ついていけるようになっているので
ご心配なく。
詳しい方も、あるあるといいながら楽しめるはず。
最近よくあるブログ発で書籍化した
ものと思ってもらっては困る。
かなりの書き下ろしがあって
それだけでも購読する価値があるというもの。
流れ的に続刊は期待できなそうだと思っているのだが
わずかな期待にかけて、早川書房さんにはがんばってもらいたい。
そうそう、今日の早川さんをよく早川書房さんが出版までこぎつけたなと
考えると口元がニヤけてしまう。
ブログで読んでいる人ならば、本書のラストは驚愕ものだろう。
早川さんにも幸せになってもらいたいと願うばかりだ。
ネット上で無料で見れる読み物を書籍化した中で
最も価値のある1冊。
ビジネスのお供としては最高だろう。

本書は「フジサンケイ ビジネスアイ」にて佐藤優氏が連載されているコラム。
ネット上であがっているものとの違いとして
キーワード解説と検証がついている点が最大の違いだ。
時事問題、外交問題に疎く、ニュースで耳にする程度で
大して意味もわからない用語を懇切丁寧に解説している。
そして、筆者である佐藤優氏による独自の鋭い目線からの検証に尽きる。
個人的ではあるが、最も興味が沸いたトピックとして
ロシア流"暗殺術"というのがあった。
リトビネンコ氏暗殺事件の裏側を読む筆者の切り口は悪くない。
このシナリオで政府が暗殺することはないそうで
諜報の世界では誰も得のないことはしないそうだ。
暗殺ならCIAなら交通事故、KGBなら自殺に偽装するケースが多いようで
そして、筆者も一服盛られた経験ありというのが笑えない話である。
過激な推理であったために
このトピックの反響が大きかったそうな。
この本で、昨今の時代の流れを感じてみるのも悪くないかもしれない。
入試で求められる正答力とは何か!

ほんの少し数年前に、私が大学受験勉強していたときに
本書と同じ著者が執筆した「教養としての大学受験国語」で
現代文の扉を叩いたのを思い出した。
本書は大学受験のおいての現代文の対策本ではない。
現代文の問題集をする前に一読して、
出題者の意図を理解しておくものだろう。
「教養としての大学受験国語」とともに
利用すると、現代文という大海の地図が見えてくるのではないかと思う。
第一章から身近な社会問題から
早稲田、慶応、G-MARCHといった
ほとんどの人が一度は耳にした大学を取り上げて解説している。
導入から一気に引き込まれてしまう。
そして、第四章、私立大学受験国語は二項対立整理能力
第五章、国立大学受験国語は文脈要約能力と
最後まで、休憩させない、飽きさせないようになっている。
現代文の問題が、そこいらにちりばめられていて
人間の性として、それを解きたくて仕方がなくなる。
後の解説を読んで、何でこの問題を間違えたのかと
頭を抱えてしまうかもしれない。
しかし、最後までやり抜けば
最低限の国語力がつくようになっているように感じた。
それを考えると1260円(税込)は激安といっても過言ではない。
受験生だけに使わせるにはもったいない一冊である。

舞台は1872年の英国、16歳の少女であるサリー・ロックハートの物語。
不運にも事故で父を無くし、遠縁の親戚に引き取られていくところからはじまる。
本書は、ご親切に導入として当時の背景の説明もしてくれている。
世界史に疎い人も抵抗なく、読めるのではないかと思う。
その一方で、小学生が読むには少し辛いように見受けられる。
主人公のサリーは魔法が使えるわけでもないし、
派手なアクションをするわけでもないが話に引き込まれる。
運や才能に任せた強引に解決するのではないところにある。
もちろん、彼女が能無しといっているわけではない。
彼女は、そんじょそこらの男以上の実務の能力を兼ね備えている。
そして、主人公の意思の力が見て取れるところにあるのだろう。
本書を子供にとらせたとき、どう感じるだろう。
勧善懲悪物語として、サラっと読みすすめてしまうのはもったいない。
勇気のなんたるかを感じ取り、心の奥底にしまっておける。
本書はその役割を十二分に発揮できる良書である。
「コンピュータ」は「人の、人により、人のため」の道具である。 この道具を役立たせるもっとも顕著な使い方が「シミュレーション」である。 「はさみは使いよう」といわれる。 まさに、コンピュータという道具を人のために使いこなすのが シミュレーションの使命である。

人間は長い歴史の中で、様々な原理原則を見つけ
より科学的で、正確な未来を予測できることを願ってきた。
この一見、不可能とも思える壮大な計画こそが
本書で詳しく書かれている「地球シミュレータ」の役目である。
本書では、「なぜ、予測が必要であるか」から入り
「コンピュータの歴史」へと繋がっている。
理系とは縁遠い文系の方にも懇切丁寧にわかるような
導入となっているので
タイトルを見て敬遠するのは損であるといえるだろう。
やはり、日本人ならば地震とは無縁でいられない。
私も阪神大震災で酷い目にあったので、より一層その思いが強いのだが
本書では、地震の予測に対しても言及されている。
ぜひとも、いつか予測が可能になる時代が来ることを切に願う。
この未来を予測することにより、人類共通の利益というのは
莫大なものであり、まさに至宝といっても過言でない。
ぜひとも、今後とも地球シミュレータには注目したい。
今年読んだ本で3番目くらいに面白かった。
トヨタが追いかけ続けた巨人、GM。

スローン・コンセプト 組織で闘う 「会社というシステム」を築いたリーダーシップ

いまや、世界でも知らぬ人は少ないのではと思われるGMの
基盤を作り、ここまで大きくした立役者
アルフレッド・P・スローンJrに焦点を当てた話だ。
1900年代初頭の自動車産業は
職人気質で、自動車を作ってきた人が
会社の経営者となるモデルだった。
その業界で、大学卒で
自動車を作ったことのない経営者は
当時は異例中の異例だったそうだ。
先代のデュラント氏の杜撰で無計画なやり方や
悪しき社内政治の蔓延があった。
紆余曲折を経て、スローン氏が社長になるわけだが
その腐りきった組織を変えていく彼の手法は
現代にも通用するものだろう。
ぜひとも本書で確認していただきたい。
商品を数字で管理している部門(財務、会計、製造)と
販売やメーケティングを担う部門では、
後者のほうが楽観的で希望を込めた数字を出してくるため、
予想には開きが生まれがちだった。
GMでの長年にわたる経験から、事業には並があること、 そして現実は営業部門の楽観的な予測ではなく冷徹な真実によってこそ 判断されるべきであることを彼は知っていた。
客観的かつ、物事を平等に判断することに
長けた人物であるということがわかる。
1世紀にもわたり、繁栄を続けた理由ではないだろうか。
本書は、ピーター・ドラッカー氏の発言が
ちらほらとのっているのも、見所のある点である。
企業経営とはなんぞやと思う人こそ
手に取るべき一冊ではないだろうか。
偏差値40から1月たらずで早稲田に入ってしまった!?

一昔前に、人気が高かった侍魂のようなテキストサイトを彷彿とさせるような内容だった。
太字と大文字が多く、面白ブログを1日かけて読んでしまったような
錯覚に陥るような書籍である。
複雑な単語がある文章はないし、台詞の部分が多いためか
1時間かからずに読了してしまうだろう。
他所のブログでも、著者はスゴイ!と書かれたものが多いので
その辺は割愛させていただき
本書の後半で紹介された勉強法について少し。
某T予備校の英語教師や、司法試験予備校の講師が出した
勉強法は勉強が出来ない人を、出来るようにもっていく
そういう教科書的な書籍で、見ていて感動すら覚えるのだが
本書は、その辺少し違う。
ダメなやつなりに、動けば何か才能が見つかるかもしれない。
「コツは、だらだら勉強する」とまでいっる。
誤解しないでほしいのは、何もだらだら勉強をするのを勧めているわけではない。
そのあたりは本書でじっくり確認していただきたい。
肩肘はらずに、テレビでも見ながら
楽しく、さらっと読める本としては及第点。
一読してみる価値あり。
理数系に強いといわれるIT大国インドでのし上がった
企業ウィプロに焦点をあわせたビジネス書。

ウィプロという企業についてご存知でない方はこちらをどうぞ。
ウィプロには、どんな些細な不正を一切許さないという企業の姿勢があるそうだ。
グーグルにも似たようなのがあったように記憶していると思って検索したところ
「悪事を働かなくても金儲けはできる。」というフレーズを見つけた。
両者ともに社員の意識の高さが窺えるわけで、すばらしい理念だと
関心している。
見習わなければならないが、腹にストンと落ちない部分がある。
ウィプロでは政治工作が一切ないそうだが
ここは特に違和感を感じる。
会社でも学校でも、人間がいるところ力関係は必ず存在する。
駆け引きや、根回しが本当に存在しないのか。
それとも、二重構造になっていて、
表面しか見えないようになっているのではないかと
勘ぐってしまいたくなる。
本書はわかりやすく、「正しい企業像」というのを
読者に伝えている。
ウィプロのような企業で働ければ、経営者も従業員も
幸せであると理解できる。
が、メリットばかり並べたプレゼンテーションに説得力がないように
何らかのデメリット、弱点なる部分にもメスを入れて欲しかったなと
個人的には思った。
そのほうが企業も生き物であると感じられ、よりウィプロを理解できたのではないか。
日本の企業が今すぐにウィプロのようになるのは非常に難しい。
だが、見習うべき点は多々ある。
社員教育については、日本でも導入すべきだと考える。
日本の企業は思った以上に生産性が高いとはいえない。
その生産性の低さを支えるのが、長時間労働という
実に不幸な仕組が日本企業を蝕んでいる。
社会に出てからこそ知識や技術を学び続けなければならないし
それが生産性にも繋がるのだと本書を読んで感じ取ることが出来た。
これから、世界の富がどういう方向に向かうのか
より平等に富が再配分されていったときに
日本企業が生き残ることが出来るのか不安にさせる
怖く感じる書籍であった。
本田さんのレバレッジシリーズ。
速読ではなく「多読」である。
| レバレッジ・リーディング | |
![]() | 本田 直之 東洋経済新報社 2006-12-01 売り上げランキング : 185 おすすめ平均 ![]() 一読の価値有り 最も安上がりな自己投資法 多読のすすめ、但しビジネス書Amazonで詳しく見る by G-Tools |
本を読むということは誰にでもできることかもしれないが
その本を、自分の中にとどめ
最大限に引き出す術が書かれている。
1500円の本が15万の価値にできるかどうかは本人次第なのだ。
ここに書かれた手法は、本を汚すことからはじまる。
だから、図書館や友人に借りるわけにもいかないし
使い終わった本をブックオフに売ることさえもできない。
懐の厳しい学生には難しい方法であるが
使い倒すことで、ふと浮かんだ一瞬で消えてしまうような
アイデアなりを書き留めることは重要なのだ。
読後のフォローの大切さも本書では語られている。
まとめのメモを作り、それを持ち歩き
気付いたときに読み返すと、一見単純ではあるが
私にはそんな発想が一度も生まれなかった。
記憶に定着させ、いつでも引き出せる状態に
もっていく方法としては優れていると関心している。
ほんの些細なことでも続ければ大きな力になるのだと信じて。
前シリーズ、54万部突破のベストセラー
「借りたカネは返すな!」の続編。

残念ながら私、本書の前作を読んでいません。
が、この本はハリー・ポッターシリーズのように
前作を知っていないとしんどいということはありません。
前作の「借りたカネは返すな!」が発行された当時と
今とは法も改正され、比較的最新の金にまつわる
小技が身に付くのが本書の見せ場というべきだろう。
この本の難易度は甘いものじゃないといっておきたい。
経済学にノータッチであったり、日本経済新聞を読まない人が
一読しただけで、全てを理解し納得するのは困難である。
しかし、表面上の理屈くらいはわかるような配慮は
なされていると感じるので恐れずに
まず本屋で触れてみてから購入を考えていただきたい。
私もこの本を読むまでは
理由はどうあっても、借金を返さないことは犯罪と
極論ともいえる考えが心の中にあったが
債務の整理さえ、きちっとすれば
もう1度、チャレンジすることができる。
敗者復活の許される社会に日本もなるのではないかと
本書を読んで希望に近いものを感じ取ることが出来た。
正義と人道の元、何が行われ、どう考えたかが綴られている。
原書名はWings of Judgmen

新装版 アメリカの日本空襲にモラルはあったか―戦略爆撃の道義的問題

個人的な政治心情は一旦、別の箱の中にしまってから
本書をゆっくりと眺めていただきたい。
あまり速読は勧めない。
なぜなら、一言一言が考えさせられ
当時の情景を脳内で創りだす時間がかなり必要になってくるからだ。
日本の太平洋戦争における、重慶への無差別爆撃を
アメリカは強く非難する。
しかし、その一方でアメリカは日本の中の
国民、特に国民の士気を下げる名目で
爆撃を加え、都市を破壊し、人を殺していった。
最後はご存知の通り、最も恐ろしい兵器のひとつ
原子爆弾が日本で使われることとなった。
当時のアメリカの軍関係者や政治家が
一体、どういう感情で日本やドイツに爆撃を加えたか
そして、どういう理屈で無差別攻撃ともとれるほどまでに
各都市に爆撃を加えたのか
彼らの声にも耳を傾けなければならないのだろう。
この本の著者もきわめて冷静で事実を元に
論理的な展開で書かれている。
好感が湧くわけではない。嫌悪感でもない。
ただあるがままに読み取り、納得できるところを見つけていただきたい。
そして、アメリカにモラルがあったかどうか
自分の目で読んで確認してほしい。
簡単、手軽?ゲーム機がなくともできる脳トレ本。

本書には理工系○○という、大層なタイトルがついているが
ソフトバンククリエイティブのサイエンス・アイ新書の中では
最も万人向けの書物といえるだろう。
1章から5章までは
脳の機能やその仕組みを、理論的に解説をしてくれている。
難しい単語は比較的少ないし、何より図解が多く、数問の頭を使う問題もあり、
読みやすい漫画のようというのは言いすぎかもしれないが
わかりやすいと思っていただければ幸いだ。
6章では
クイズ形式に、頭の堅い人には解きがたい問題がすらすらと並んでいて
回答を見れば、「なーんだ、この程度か」と思って悔しくなるようなのが盛りだくさん。
もちろん、クイズだけで終わりではありません。
クイズに見せかけた訓練なので、そのような訓練を積めば
脳のどの部分が活性化されるか、記憶力や集中力を鍛える
効率的かつ効果的なトレーニングが満載している。
7章に入り
今までの総復習といわんばかりに問題の山!山!山である。
向かって右面に問題があり、ページをめくって左側に答えがある。
電車にのっていて、空いている時間があれば数問解いて見てはいかがか。
その隙間にやるだけで脳が活性化するのかもしれない。
DSにあるような脳トレにはない、そのトレーニングによる効果が
わかりやすく明記されている本書は実に親切で実用的と思える。
本書を足がかりに、他の脳トレ本にもチャレンジしてみてはいかがだろうか。
ルイ・ヴィトンとのコラボレーションや氏の作品がアメリカで50万ドルで
落札され、いまや知らぬ人が少ない村上隆のビジネス書。
| 芸術起業論 | |
![]() | 村上 隆 幻冬舎 2006-06 売り上げランキング : 4282 おすすめ平均 ![]() ゴッホが生きていたとき、彼の絵はただ同然だった。 疑問も残る アートのマーケティングAmazonで詳しく見る by G-Tools |
単身、アメリカにわたり、どうして彼はそこでひと山あてることが出来たのか、
その謎が解ける。
超ビジネス書とあるだけに、アメリカにおいて作品の価値を見出すには
ルールと独自の発想が必要である。
買い手はほとんどがエグゼクティブ、そこからいかに金を引っ張り出すか
芸術をビジネスとして売り出す術がここにはある。
本書内には何度も何度も、日本の芸術界への不満であり
批判が書かれている。
おキレイな理屈ばかりで共感できないというのが節々から
怒りのような感情とともに伝わってくる。
彼自身は凡人と称しているし、それでも天才と戦うにはどうすればいいか
その答えがオタク文化を芸術として取り込むという手法をはじめて用いたことなのだろう。
その成功によって、日本芸術界からもオタク界からも
憎悪にも似た感情の人が非常に多いのも特徴である。
私自身も肯定的には捕らえていなかったが、
ビジネスという観点から、芸術作品を売り込む手法自体は
日本の美術家にしては珍しいので面白いと感じるようになりつつある。
批判が大きいということは芸術やオタク文化に関わっている人から見れば
この人の存在はそれだけに大きいのでしょうね。
極東で最もハイテクでありながら、最も不遇な扱いを受けている自衛隊。

比較的大きい本屋ならば軍事関連コーナーを訪ねれば必ずあるような
各国の軍備や兵器の数々をビジュアルとスペックデータがのっている
ような書籍とは一線画しているといえる。
何かの意図があってか知らないがマスコミによって伝えられない
自衛隊の国内国外の詳細な活動であり、その活動によって助けられた人たちの
声、評価がまったく伝わっていないにも等しい現状を重く伝えている。
そのような自衛隊軽視の姿勢をいつまで続けるのか、尊敬されるべき
国防の要の方々には本当に頭が上がらない。
近年のイラク派兵での自衛隊の功績についても触れられていて
同盟国である米国と英国はあれほど甚大な被害を出しておきながら
日本は死者が1人も出していない
これは運が良いといったことだけではない。
ぜひとも本書でそれを確認していただきたい。
また、政治的な色も本書は強く出ている。
著者が産経新聞社の正論を書いているそうなので
大体、ご理解いただけるだろうが
靖国神社、自衛隊と皇室などの話題にも触れている。
見る人によれば拒絶反応が出る内容もあるかもしれない。
政治主張は一旦、外において
自衛隊という存在がいかに私たちにおいて助けになっているか
そして、これからのあり方はどうすればよいか。
考える手助けになってくれる一冊。
美しい町並みがフルカラーで、そしてローマを何倍も楽しむ点が
いくつも書かれている。

旅行雑誌を読みながら、目を閉じ、その場所やその風景を
頭の中で展開しながら、実際に自分ならどういう風にすごすか
妄想を膨らませながら過ごす至福の時間を堪能できる。
構成からして、女性向きな雑誌で
ファッション、ジュエリーをトップにもってきていることから
そういう層を狙っているのはわかるが
ローマ版大衆食堂で味わう、ローマに根付いた味など
誰にでも楽しめる要素が、ちらばっている。
オシャレな香りが雑誌から、ほのかに鼻のあたりをかすめていく。
ブランドや宝石を紹介したページもあるが
それ以上に、お金をかけずとも、ローマを満喫できるような
ヒミツのルートを紹介している。
ページ後半から、素材を引き立てるシンプルなデザインとあり
オシャレなインテリアや食器を紹介しているのだが
ヤマザキ春のパン祭で配ってそうな白いだけの皿が
1050円、白い普通のティーカップとソーサーが1837円。
デザイナー曰く
「デザインの意味が拡大化しいている今の時代、
誰にでもデザインはできる。だからこそ私が定時したいと思うのは
才能がありきちんと学習をしキャリアを積んできたそういうデザイナーの作品です。」
前半部分は、ローマを12分に楽しむ方法、中盤にはお約束の正座占いつき、
後半はさらに女性向けの色が強くなっています。
最近の雑誌では珍しいほど広告が少なく、記事から楽しさが伝わってきます。
ローマに足を伸ばしたいとだんだん思えてくる魔法のようでした。
次世代エネルギーについて語られた本です。

燃料電池と水素エネルギー 次世代エネルギーの本命に迫る (サイエンス・アイ新書)

燃料電池や水素エネルギーと訊くだけで
じんましんが出るような理系アレルギーを持つ人にこそ強く薦める。
テスト前に悩まされるような電気回路もなければ、
原子記号が並んだ化学のようなものも少ない。
図解、表、グラフと丁寧な解説はきわめて好感触だろう。
タイトルに水素エネルギーとあるが、何も水素にこだわって
それを推し進めていこうという印象は受けず、
様々な次世代エネルギーの中で重要な要素の1つとして紹介されている。
最近では、見かけるようになった燃料電池をつかったハイブリットカーを
各社特徴を解説している。
こういう身近な例を出してくれると理解の助けになってくれる。
ただ、地球温暖化と、それに伴う海面上昇について語られていたが
2007年4月あたりのたかじんのそこまで言って委員会を御覧になった方が
おられるとわかると思うのですが、温暖化における海面上昇という
小学生でも知っているような常識が違っていたと解説なされた方がいた。
はてさて、どっちが正しいのか。
→環境問題はなぜウソがまかり通るのか
著者は有限であるエネルギー、石油などの資源が近い将来、枯渇することに
警鐘を鳴らしていることがうかがえる。
次世代エネルギーにシフトしていかなければならない時代は
すぐそこにあることが理解するには良い書籍だといえるだろう。
本書は1940年代にアメリカで発行された名著である。

本書を本が好き!で献本として受け取った際、900円+taxという値段から見て
新書本かと思っていたのだが、文庫だったのでびっくりした。
講談社学術文庫というのは、全体的に価格帯が高いようだ。
それはさておき、本書は読むのに非常に疲れる。
しかも、1度読んだだけでは内容が把握しきれないので
書評を書く段まで非常に時間がかかってしまった。
ここでは読書には初級読書、点検読書、分析読書、シントピカル読書と
4つが定義されている。
その4つ全てに、どうすればその読書が出来るようになるかを
こと細かく説明されていて、本書をじっくりと読み
実践できるように導いてくれる親切な読書である。
ただ、その実践するという段階にいたるまでに挫折してしまう恐れがあるのが
本書の恐ろしいところである。
何せ、読むが大変と他の書評ブログさんでも語られているように
理解に至るまでが非常に長い道のりに感じられる。
短くあったが速読についての勧めと説明もあったが、
指で文書をなぞる、といったようなことで
今の速読関連の書籍では、そのようなやり方では逆に読むのが遅くなるとされている。
速読自体が新しい技術であるから、仕方がない部分ともいえるのかもしれない。
読書が好きで、その上で技術を学びたいという人には強くオススメしますが
ただ、楽しく読書が出来ればいいという人が読みきるには、少し難易度が高い気がします。
本書は、TACのCEOである斎藤博明氏の自伝である。

ビジネスの論理―私はいつも限界に向き合い、格闘し、限界を超えて生きてきた。

タイトルにある「ビジネスの論理」というからビジネス書と思われるかもしれないが、
自伝的要素が非常に強い。
本書の著者である斎藤氏はマイノリティな選択をし、
周りから罵られ、常識を問われる場面もあり、
しかも、その上で失敗を重ねてしまう。
普通と定義されるような人間なら、その時点で諦めるが
彼はそれを乗り越えるために限界を超える努力を重ねて
今の彼が存在しているということが、ひしひしと伝わってきた。
家族、特に母親の支えもあり、公認会計士の試験に合格するために上京し
1日3時間の睡眠、試験1ヶ月前には、それが2時間。
そんな極限まで追い込んだ死闘の末に不合格となってしまう。
(後に泣きの1年で合格するのだが)
公認会計士試験に合格後も、TAC設立からも
あるときは強大なライバル校であったり、
あるときは身内側であったりと、数々の試練が襲い掛かる。
そして、それをどう対処するかは見ものである。
これは、ただの自伝でなく、険しい山々に挑み続けた
死闘の記録だといえる。
表向き、華やかに見えるところの裏側で何があるのか
それに興味がある人は手に取ってみるのも悪くない。
春からの新アニメにもなったポリフォニカ赤の初刊。

神曲奏界ポリフォニカ クリムゾン シリーズ4巻 限定BOXセット【特典・オリジナルストラップ付き】

本書は、キネティック・ノベルというものの続編だそうだ。
続編といっても、この作品からでもスッと入っていけるような
配慮はなされているようなのだが
ほんの少し物足りないという方はキネティック・ノベルのほうに手を出すべきだろう。
人間と精霊、それをつなぐ新曲が共存する世界で、
主人公タタラ・フォロンは新米新曲楽師。
精霊を操るというより、精霊とともにあり、精霊に力を与えるそういう職業なのだろう。
主人公は少年漫画の王道のような性格とは程遠い、少しユルめで線が細い。
目に見えるような強い才能はないのだが
彼の契約精霊した精霊コーティカルテ・アパ・ラグランジェスが
制限つきレベル100で、まさにチートキャラ。
また、事務所の先輩、同級生、後輩ともに天才と呼ばれる
キャラが異常なほど多いのも本書の特徴。
このフォロンもきっと、何らかの能力が眠っていて、いずれ開花するんじゃないかと思うが。
厄介ごとに巻き込まれて、それを解決するパターンになっていて
よくあるシリーズものだと初めは感じたのだが
精霊と新曲という要素が加わることで、いい化学反応が生まれて
スイスイ読めてしまう。
しかし、アニメのほうがいい評判を訊かない。
私自身も、視聴してみたのだが、作画が危うくて見てられない。
このラノベの1/10のよさも出せていないのではないかと思うし
アニメ大増産時代に生まれた不幸なメディアミックスなのだと少し残念に感じた。
それもあって、このラノベには非常に期待して次巻も読むべきなのだろう。
2007年、メジャーリーグ、レッドソックスに移籍した松坂大輔投手の恩師による著書。

当時といっても数年前だが、横浜高校の松坂大輔は英雄的存在だった。
もちろん、プロ入り後もだが。
ある事件をきっかけに熱狂的に追いかけていたテレビ局もその熱を冷まし、
野球に興味がない人にはスポーツニュースでしかその姿を見ることはなくなったのではないだろうか。
この著者である、横浜高校時代の松坂投手の恩師である渡辺元智氏は
本書内で野球のスキルを伸ばすことも重要ではあるが
それ以上に人間性に重きを置いているというのをひしひしと感じた。
学生スポーツは、指導者の腕でそのチームが白にも黒にもなってしまう。
それまで、全国レベルのチームがたった1年のうちに
県内でさえ勝てないなんて話はよくある。
高校野球となると、県外からも引き抜き、奨学金を与えてまで
良い選手をとってきて、強いチームを作るイメージが強かったが
この松坂選手と渡辺氏との出会いから、高校時代のこと
少し、高校野球に対する考え方が変わる書籍ではある。
この著者である渡辺氏に共感する部分も覚えたが
私自身、中学時代にやっていたスポーツの顧問が
他所の学校の生徒から「鬼軍曹」と呼ばれているような人で
部内での思い出というのがあまりなく、試合に勝ったことのほうが強く残っている。
学生スポーツとして、勝つことが目的となってしまっていいのかとも思った。
しかし、社会に出れば結果を要求される。
そういう勝負の厳しい世界を知ることが出来たのはいい経験だったと今は思える。
この書籍を読むと色々と考えさせられることがあるだろう。
ワーナー映画化決定している本の翻訳本だそうです。

まず、魔使いと魔法使いの違いを少し説明しなければならない。
魔使いは魔法使いのようにバカげた呪文を唱えたりは一切しない。
魔使いが使う道具は、常識と、勇気と、正確な記録なのだ。
主人公のトムは7番目息子の7番目の息子、それが普通の人には見えない”何か”が見える。
魔使いの最後の弟子となったトムは、魔使いからは特殊な技能、技術は与えられない。
自分の頭で考えて、冷静に行動させることを強く教えられる。
何て、ストイックなんだと思われるかもしれないが、そこらのファンタジー本との違いは
ここにあるのかもしれない。
なんせ、魔法みたいな一方的で強制力があったりする強力なものはないし、
第一巻である本書では、魔使いの弟子であるトムが特別秀でた力を発揮することはなかった。
与えられた少ない知識の中から困難に立ち向かい、
それを打ち破る一連の思考や行動こそ、この本の醍醐味だと私は思っている。
この魔使いという仕事は、忌み嫌われるが誰かがやらねばならない仕事、
不条理なこともトムに襲い掛かる。
彼が肉体的でなく、精神的に成長し大人になろうとしていく姿こそ
この本の伝えたいことなのかと解釈。
小学生中学年以上の漢字にはルビがふられていて、子供も読めるし
絵が結構な数、ちりばめられているのはなかなか楽しい。
映画化ももちろんそうだが、続刊である「魔使いの呪い」「魔使いの秘密」も楽しみである。
「話の設計図」で確実に効果が上がる!

大学に入ってから、プレゼンテーションの機会がよくある。
後に聞き手に評価アンケートをとるのだが
「内容がわかり辛い」、「何が言いたいのかいまいちわからない」
といった評価を見て、私は愕然とする。
そうだ、確かに私が始めると聞き手の目は虚ろになり、
中には欠伸をして、早く話が終わって欲しいという
露骨な信号を発してくる。
自分が伝えたいことを相手に伝えることは
難しいというのを体感させられる瞬間である。
本書は、カラーでページ数が130ページ弱。
値段も1300円+taxだ。
納得価格といったところ。
カラーだと読んでいて、理解しやすいし
読んでいて楽しくなる。
不思議なマジックでもかかっているのだろうか。
実践的な例がふんだんにちりばめられていて
原因は何か、どうすれば解決するか
読み手を成長させようとしているのがよくわかる。
本書は終盤になるにつれ、面白さが増しているように感じた。
Part3の「なぜ、日本人は論理的に話すのが苦手なのか?」では
あるあるということが多くて恥ずかしくなり、本書を何度か閉じてしまった。
Part4には読み手の最終試練、演習が入っている。
この本は読むだけでなく、解くことで効果を出すのだろう。
プログラミングも、書籍を読むことより
書かれている問題を打ち込んで見て、はじめてわかることがあるのと
同じなんだと思う。
実用的書籍としてはすばらしい出来とイチオシしておく。
ライブドア・ショックからもう1年を過ぎた今、明かさせる事件の裏側
そして、今後のライブドアはどうなるのか。

