アメリカの大学での
有名人の卒業記念公演のスピーチを盛り込んだ一冊。

私はまだ大学を卒業していないのだが
本書を読んで、少し海の向こうの大学がうらやましくなった。
オライリーのスピーチをのぞいて
全体的に古いスピーチが多いと感じたが
本書は翻訳本であり、その元となった書籍は
1998年に発行されているので仕方がないかもしれないが
少し残念な気分も残ってしまう。
スピーチは独特なものが多く
宗教的であり、政治的内容まで富んでいる。
自由すぎると感じるかもしれないが
そこが本書の魅力と私はとらえている。
残念というべきか、ほとんどのスピーチがしっくりこない。
有難い言葉であり、道徳感を感じるのだが
読んでいる気分にならない。
何が欠けているかと自分に問いかけてみて出したのが
「面白さ」なのかもしれない。
その辺、感性がズレちゃっているから読むのが途中からしんどくなったのかもしれない。
大学の卒業式という、ほとんどの人は一生に一度の場面で、
本書のような良い言葉を訊けたならば
自身の記憶の中に残り続けるのかもしれない。
そして、オーディオブックで訊きたい一冊ではある。
もちろん、本人に肉声で。
前シリーズ、54万部突破のベストセラー
「借りたカネは返すな!」の続編。

残念ながら私、本書の前作を読んでいません。
が、この本はハリー・ポッターシリーズのように
前作を知っていないとしんどいということはありません。
前作の「借りたカネは返すな!」が発行された当時と
今とは法も改正され、比較的最新の金にまつわる
小技が身に付くのが本書の見せ場というべきだろう。
この本の難易度は甘いものじゃないといっておきたい。
経済学にノータッチであったり、日本経済新聞を読まない人が
一読しただけで、全てを理解し納得するのは困難である。
しかし、表面上の理屈くらいはわかるような配慮は
なされていると感じるので恐れずに
まず本屋で触れてみてから購入を考えていただきたい。
私もこの本を読むまでは
理由はどうあっても、借金を返さないことは犯罪と
極論ともいえる考えが心の中にあったが
債務の整理さえ、きちっとすれば
もう1度、チャレンジすることができる。
敗者復活の許される社会に日本もなるのではないかと
本書を読んで希望に近いものを感じ取ることが出来た。
「絶望、結構じゃないか。それが、俺達の餌になるんだから」

ハゲタカ、それは企業買収を専門とした会社のことを指す表現である。
死にかけた企業の死臭と金に臭いを嗅ぎとり、それに群がるファンド
ホライズンインベストメント社の日本法人の代表である鷲津政彦の物語。
本書と本書の続きであるハゲタカ2(バイアウト)をNHKがドラマ化、
反響がとても大きかったようで、それがきっかけで
本書を手にされる方も多いのではないだろうか。
もちろん、私もその1人ではあるのですが。
鷲津政彦の視点として話が進むだけでなく
もう1人の主人公、三葉銀行の芝野健夫の視点からも話が展開される。
ドラマでは、家族、兄弟などを排除し経済を中心としていたが
人間臭さが垣間見える彼らの生活もしっかりと拝むことができる。
しかし、鷲津と芝野の視点の切り替わりが結構多くなっている。
そのため、どうしても脳内処理装置が混乱してしまい
何度か読み返すハメとなっているのが少し難点であった。
経済小説と称しているだけあって、ドラマと違って
多少、経済的な部分は複雑となっているが
著者が経済に疎い人にもわかるように丁寧に書かれている。
さすが、元新聞記者といったところだろう。
続刊であるハゲタカ2(バイアウト)を読みたくさせるような結末。
はたして、彼らは落ちているのか上がっているのか。