2007年09月30日

書評 「未来を予測する技術」
「コンピュータ」は「人の、人により、人のため」の道具である。 この道具を役立たせるもっとも顕著な使い方が「シミュレーション」である。 「はさみは使いよう」といわれる。 まさに、コンピュータという道具を人のために使いこなすのが シミュレーションの使命である。


未来を予測する技術

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書評/サイエンス

人間は長い歴史の中で、様々な原理原則を見つけ
より科学的で、正確な未来を予測できることを願ってきた。
この一見、不可能とも思える壮大な計画こそが
本書で詳しく書かれている「地球シミュレータ」の役目である。

本書では、「なぜ、予測が必要であるか」から入り
「コンピュータの歴史」へと繋がっている。
理系とは縁遠い文系の方にも懇切丁寧にわかるような
導入となっているので
タイトルを見て敬遠するのは損であるといえるだろう。

やはり、日本人ならば地震とは無縁でいられない。
私も阪神大震災で酷い目にあったので、より一層その思いが強いのだが
本書では、地震の予測に対しても言及されている。
ぜひとも、いつか予測が可能になる時代が来ることを切に願う。
この未来を予測することにより、人類共通の利益というのは
莫大なものであり、まさに至宝といっても過言でない。
ぜひとも、今後とも地球シミュレータには注目したい。

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2007年07月02日

書評 「理工系の”ひらめき”を鍛える」

簡単、手軽?ゲーム機がなくともできる脳トレ本。


理工系の"ひらめき"を鍛える

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本書には理工系○○という、大層なタイトルがついているが
ソフトバンククリエイティブのサイエンス・アイ新書の中では
最も万人向けの書物といえるだろう。

1章から5章までは
脳の機能やその仕組みを、理論的に解説をしてくれている。
難しい単語は比較的少ないし、何より図解が多く、数問の頭を使う問題もあり、
読みやすい漫画のようというのは言いすぎかもしれないが
わかりやすいと思っていただければ幸いだ。

6章では
クイズ形式に、頭の堅い人には解きがたい問題がすらすらと並んでいて
回答を見れば、「なーんだ、この程度か」と思って悔しくなるようなのが盛りだくさん。
もちろん、クイズだけで終わりではありません。
クイズに見せかけた訓練なので、そのような訓練を積めば
脳のどの部分が活性化されるか、記憶力や集中力を鍛える
効率的かつ効果的なトレーニングが満載している。

7章に入り
今までの総復習といわんばかりに問題の山!山!山である。
向かって右面に問題があり、ページをめくって左側に答えがある。
電車にのっていて、空いている時間があれば数問解いて見てはいかがか。
その隙間にやるだけで脳が活性化するのかもしれない。

DSにあるような脳トレにはない、そのトレーニングによる効果が
わかりやすく明記されている本書は実に親切で実用的と思える。
本書を足がかりに、他の脳トレ本にもチャレンジしてみてはいかがだろうか。


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2007年05月09日

書評 「燃料電池と水素エネルギー」 - 21世紀は水素の時代?

次世代エネルギーについて語られた本です。


燃料電池と水素エネルギー 次世代エネルギーの本命に迫る (サイエンス・アイ新書)

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燃料電池や水素エネルギーと訊くだけで
じんましんが出るような理系アレルギーを持つ人にこそ強く薦める。

テスト前に悩まされるような電気回路もなければ、
原子記号が並んだ化学のようなものも少ない。
図解、表、グラフと丁寧な解説はきわめて好感触だろう。

タイトルに水素エネルギーとあるが、何も水素にこだわって
それを推し進めていこうという印象は受けず、
様々な次世代エネルギーの中で重要な要素の1つとして紹介されている。

最近では、見かけるようになった燃料電池をつかったハイブリットカーを
各社特徴を解説している。
こういう身近な例を出してくれると理解の助けになってくれる。

ただ、地球温暖化と、それに伴う海面上昇について語られていたが
2007年4月あたりのたかじんのそこまで言って委員会を御覧になった方が
おられるとわかると思うのですが、温暖化における海面上昇という
小学生でも知っているような常識が違っていたと解説なされた方がいた。
はてさて、どっちが正しいのか。
環境問題はなぜウソがまかり通るのか

著者は有限であるエネルギー、石油などの資源が近い将来、枯渇することに
警鐘を鳴らしていることがうかがえる。
次世代エネルギーにシフトしていかなければならない時代は
すぐそこにあることが理解するには良い書籍だといえるだろう。

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2007年03月16日

書評 「透明金属が拓く驚異の世界 不可能に挑むナノテクノロジーの錬金術」 - 日本のナノテククノロジーの事情

この本は、本当に困った本だ。


透明金属が拓く驚異の世界

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BLOG FFsPaMs さんの本書の書評が大変面白かったので紹介しておこう。

材料はものを作り上げる上でまさに「なくてはならない」ものだ。いかによい設計があっても、それを支える材料がなければ機械たり得ない。仮に機械や部品の形をなしても、それが安全で有効に使えるものになるには、材料の品質や性能が大きく影響する。

私の住んでいる県内には材料関連の学科が存在しなくなってしまっているようだ。
そもそも、工業高校自体が非常に危ない状況にあるのだと感じている。
少子化及び大学進学が増える昨今では、どうしても不人気になるのは仕方がないのはわかる。

もちろん、私の母校でもそれが著しく現れていて
デザイン科、情報技術科、建築科の3学科を除いて、あまり人気がないのが実情で
クラス及び学科の削減が検討されているというのを小耳に挟んだことがある。
そんな中で苦肉の策として出たのだが、学科の名称変更だろう。
今までの学科名の後ろに"工学"という文字を付け加えたり、
大幅に変更する学科もあった。

そうしているうちに市内の別の工業高校が合併を行い、新たな学校が誕生したようだ。
学校も減り、学科も減り、生徒も減り、
いつか工業高校そのものが立ち行かなくなる時代が来てしまうのではないかと危惧している。

話は大きくそれてしまった。元に戻そう。
第7章 ガラスが高性能の透明トランジスタに変身からが興味深いものであった。
電子回路と電子機械をやっていたからだろうが
ある程度は理解してのみ込んでおかないと辛いのかもしれないとも思った。

原理は本書を読んでいただきたいのだが、
電子ペーパーなるものも紹介されていた。
プラスチックを利用して曲げた状態での映すことが可能なディスプレイは
近い将来出てきてもおかしくないのはないか。

そうそう、上記で、この本は、本当に困った本だ。と記したのは
一体、誰を対象にした本であるのかさっぱり理解できない。
やさしいバイオテクノロジーでは比較的わかりやすいように書かれていたが
それでも難解という書評があったぐらいだ。
本書はさらにやさしいバイオテクノロジーよりも難易度が高いといえるだろう。
そして、機械材料を専攻している学生にとっては本書で物足りるのであろうか?
というふうに感じた。

本書自体は面白いし好奇心をそそられるが、読み手を選ぶし
その範囲が狭く感じるので星3つとしておく。

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at 10:20 | Category : , | Comments [6] | TB [0]

2007年03月08日

書評 「やさしいバイオテクノロジー」 - 遺伝子とは一体

近年、遺伝子組み換え大豆やBSEで世間を騒がせていることを
初心者でも理解し納得できるように書かれている。


やさしいバイオテクノロジー 血液型や遺伝子組換え食品の真実を知る

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ビジュアル面でも揃えて気持ちの良い表紙のソフトバンククリエイティブ新書で
見開きの左が解説、右が図解という形となっている。

生物をやっていない人でもわかるように配慮はされているのだろうが
ある程度の知識がないと遺伝子やゲノム、DNAがどうしても理解できないのかもしれない。
そのためだろうか、教科書を読んでいるように錯覚してしまうのが少し残念だった。
本書の難易度をつけるのならば、大学の教養の科学で使うテキストの
レベルぐらいはあるように感じた。

しかし、コラムにいたってはバイオテクノロジーの基礎知識がなくとも
万人にわかる親切設計になっている。
特に、アメリカ産牛肉の危険性について書かれているコラムは
今までメディアでクロイツフェルトヤコフ病の危険を目にしていたためか
本書を読んで考え方が変わってしまった。

バイオテクノロジーに興味がなく、なんとなく手にとってしまうと
最後まで読みきることは難しい。
実際、私も手元に届いて1ヶ月半以上かけて
何度か読み返している。
そういう意味では、本書はとっつきにくい本なのかもしれない。


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at 22:13 | Category : , | Comments [1] | TB [0]

2007年03月01日

書評 「理工系のネット検索術100」 - google wikipediaなどの使い方

いまやインターネット検索の雄ともいうべきグーグル検索の優位性についてはご存知だと思います。


理工系のネット検索術100 理工系のための情報収集術

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本書は新書版サイズで、その帯には「科学好き」&(or)「理工系」と書かれているが
その両方に漏れるであろう人にも読んでいけるように初級編から丁寧に解説されているので
理工系以外の方でも読み解ける内容となっている。

題名どおりに初級、中級、上級と100個の検索術を披露していて
見開きで1つの"技"を紹介している。
左ページには文字による解説、右ページは図解による解説と用語集や
例などとなっているので頭に残りやすくなっている。

初級編から中級編まではグーグルの検索術が中心となっているが
上級編ではウィキペディアと英語での科学系サイト及び論文の閲覧、購読方法が
細かく書かれている。

しかし、ウィキペディアは誰が編集したかわからないため、
情報の信頼度が高いとはいえず上級編で書くことなのかと疑問に思った。

もう一方の英語での科学系サイトの利用方法がこれだけ細かく書かれた書籍は
そうはないという点に関しては価値のある書籍であるといえる。
主にこの部分が理工系、特に科学を専攻している学生及び研究者が
読むべきところだと感じた。

理工系どころか初心者や上級者も関係なく、グーグル検索の”技”やグーグルのサービスは
知っているだけで強力なサポートツールとなるのが本書の美点であり
索引でうっかりグーグル検索の特殊構文を忘れたときなどに辞書代わりとして使うために
机の隅においておくと、気のきくパートナーとなってくれると感じた。

そして、英語を使えるともっと楽しくなるのだろうなと再確認させてくれた。


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